組織への取り込み(in vivo)
速やかな「吸収性」と「機能性」が期待されるCTP。吸収された後の組織への分布について検討しました。
組織への取り込みの試験
■方法
- 【被験物質】
- 前記の消化管からの吸収性の検討と同様に、CTP中の主要成分のひとつである“Gly-Pro-Hyp”をトリチウム(³H)標識したものを被験物質としました。
- 【組織への分布の観察】
- 16時間絶食措置を施した5週齢の雄ラットに、被験物質を0.35 mmol/kg単回経口投与しました。最終投与から24時間後に全身オートラジオグラムを作製し、被験物質の各種組織への分布を観察しました。
■結果
試験結果を下図に示しました。単回投与24時間後の全身オートラジオグラムでは、皮膚、骨、軟骨などに特に多く「放射能分布」すなわち「被験物質の分布」が認められました。
各種組織への分布(全身オートラジオグラム)1)
関節および骨周辺組織へのトリペプチドのとりこみ2)
■考察
CTPは吸収された後、皮膚、骨、軟骨、腱などの組織に選択的に取り込まれることが確認されました。このことから、これらの組織の構築に寄与していることが強く示唆されました。
引用: | |
1) | Yamamoto et al. "Absorption and plasma kinetics of collagen tripeptide after peroral or intraperitoneal administration in rats." Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry,79.12(2015): 2026-2033. (一部改変) |
2) | Yamamoto et al. " Effects of Collagen Tripeptide on Knee osteoarthritis in Humans and Animals." Pharmacometrics,89.(2015):115-124(一部改変) |