コラーゲン・トリペプチドの特徴/骨

コラーゲン産生促進(in vitro)

骨基質の約90%を占めているコラーゲンは骨芽細胞により産生されます。そこで、ヒト骨芽細胞を使用してCTPが骨のコラーゲン産生にどのような影響を及ぼすか、「遺伝子発現」、「タンパク質合成」の両レベルで検討しました。

骨芽細胞コラーゲン産生促進作用試験

■方法

【試料】
CTPを試料として用いました。
【測定方法】
温度感受性のSV40 large T antigen遺伝子を導入することにより培養温度によって細胞増殖と分化の制御を可能にしたヒト骨芽細胞(hFOB1.19、ATCC)を24 well plateにて34℃、10 % FBS-DMEM/HAM F-12でコンフルエントに培養した後、1 % FBS-DMEM/HAM F-12に交換し 39℃で24hプレインキュベートしました。その後、CTPやハイドロキシアパタイトビーズ(HAB)を添加して39℃で24h培養しました。
培養終了後、回収した細胞からtotal RNAを抽出しⅠ型コラーゲン遺伝子(col1a1)に特異的な配列を持つTag man probeを用いてReal Time PCR を行い、col1a1のmRNA量を定量しました。尚、ハウスキーピング遺伝子であるGAPDHのmRNA量を内部標準として使用し、サンプル間の補正を行いました。また、骨におけるコラーゲン合成の指標であるⅠ型コラーゲンのC末端プロペプチド(CICP)をELISAにより定量し、Ⅰ型コラーゲンの合成量を評価しました。

■結果

Ⅰ型コラーゲン遺伝子(col1a1)発現量の解析結果を図1に示しました。CTPを添加することによりcol1a1の発現量が約1.4倍増加し、転写レベルでコラーゲン産生の促進が認められました。さらに、骨の主要な構成成分であるハイドロキシアパタイト存在下(すなわち、よりin vivoに近い環境)では、3μg/mLのTp添加で、Tp非添加(+HAB)の約1.7倍、さらにハイドロキシアパタイトも非添加の系(None)と比較すると約2.4倍まで発現量の増加が認められました。

また、ELISAによる解析においても、図2に示したように、ハイドロキシアパタイト存在下、非存在下のいずれの場合もTp添加によるCICP分泌量の増加が認められ、タンパク質レベルでもコラーゲン産生促進効果が確認されました。

図1.Ⅰ型コラーゲン遺伝子(col1a1)の発現量

図2.CICPの分泌量

■考察

CTP含有コラーゲンに含まれるCTPはヒト骨芽細胞のコラーゲン産生量を増加させました。よって、CTP含有コラーゲンの摂取が骨の健康維持・増進に大きく寄与することが期待されます。