アトピー性炎症モデル系におけるCTPの抑制効果

■方法

【試料】
CTPを試料として用いました。
【方法】
培養ヒト表皮角化細胞(NHEK)をTNF-α、IFN-γ、そして2型サイトカインであるIL-13で処理し、アトピー性の炎症モデル系を作製しました。この処理の際にCTPを0、300 μg/mL添加し、NHEKのThymus and activation-regulated chemokine (TARC)、Thymic stromal lymphopoietin (TSLP)およびMacrophage-derived chemokine (MDC)のmRNA発現量、ならびにタンパク質産生量を測定しました。

■結果

TARCならびにTSLPのmRNA発現量およびタンパク質産生量はCTPの添加により有意に低下しました。MDCのmRNA発現量もCTPの添加により有意に低下しました。併せて、タンパク質生成量も低下傾向を示しました。

図1:各炎症性ケモカインのmRNA発現量

図2:各炎症性ケモカインのタンパク質産生量

■考察

CTPの添加により炎症性ケモカインの低下が認められました。この結果から、CTPがアトピー性の炎症の低減に寄与することが示唆されました。

引用: Hakuta et al. (2017) Anti-inflammatory effect of collagen tripeptide in atopic dermatitis. J. Dermatol. Sci. 88.3, 357-364.